定型約款の規定の新設

民法改正(令和2年4月1日施行)

「定型約款」に関する規定を新たに設けて、契約者の利益を調整しました。

 

1 定型約款の定義(548条の2、1項柱書)

(1)「定型取引」の定義

定型約款は「定型取引」を対象とするものです。例えば、鉄道会社とその乗客との間の運送取引などがこれにあたります。

「定型取引」とは、
① ある特定の者(定型約款準備者)が不特定多数の者を相手方として行う取引であって
② その内容の全部又は一部が画一的であることが双方にとって合理的なもの
をいいます。

まず、上記①は、相手方の個性を重視せずに多数の取引を行う場面を抽出するための要件です。

例えば、JRの電車にのる乗客1人1人の個性はJRは気にせず、人数のみを重視していますよね。

そのため、これとは異なり、労働契約のように能力・人格などの個性が関係する契約は、この要件を充たさないことになります。

次に、上記②は、定型約款を細部まで認識していない者に法的拘束を及ぼすことを許容するための要件です。

JRの運賃が1人1人の体重に応じて料金を細かく分けるような非画一的なものとしたら、乗客も自分の運賃が体重が変わるたびに変わってしまい、これに法的な拘束力を及ぼされてもこまります。

そのため、鉄道契約などは、画一的なことに意味がある契約といえます。

また、契約の全部が画一的な場合だけでなく、ごく一部だけが非画一的な場合でも「定型取引」に含める趣旨で「一部」と規定しています。

 

(2)「定型約款」の定義

「定型約款」とは、定型取引において、これを契約の内容とすることを目的としてその特定の者により準備された条項の総体を言います。

当事者の一方が、契約を補充する目的で、事前に作成していた定型的な複数の契約条項があることが前提となっています。

JRの鉄道で言えば、JRが定める運送約款がこれにあたり、その中には一般的な旅客運営規則の他、障害者の方のための規則、荷物を運ぶ場合の規則など様々な条項が含まれることになります。

 

2 定型約款による契約の成立(548条の2、1項1号・2号)

定型約款により契約が成立するためには以下のいずれかの要件を充たすことが必要です。

つまり、
① 定型約款を契約の内容とする旨の合意があったとき
② 定型約款準備者が、予め、その定型約款を契約の内容とする旨を相手方に表示していたとき
の要件です。

上記②の「相手方に表示していた」という要件を充たすためには、ホームページなどでその旨を公表するだけでは足りず、契約締結画面までの間に、画面上で定型約款を認識可能な状態に置いておくことが必要です。

もっとも、公共性が高く、毎回表示することが困難な場合には、個別の法律で公表するだで②の要件を充たすことと規定されています。

例えば、鉄道・フェリー・飛行機・バス等による旅客運送、高速道路の通行、電話などの相互接続通話・通信の場合には、利用する度に約款を表示することは困難です。

電車に乗るたびに膨大な約款を見せられたら、乗客も困ると思います。

そこで、法律での公表だけで足りることとしたものです。

なお、定型約款は名称とは関係なく、仮に名称が「約款」となっていても、上の要件を充たさない場合には定型約款に関する規定は適用されません。

 

3 定型約款の具体例

定型約款が適用される契約としては、例えば以下のものがあげられます。

・鉄道等の旅客運送の約款

・宅配便における運送約款

・普通預金規定、保険約款

・インターネットを通じた購入約款、利用規約

・市販のPCソフトのライセンス規約など

以上に対して、事業者間で作成される契約書のひな形は定型取引には含まれません。事業者は、このひな形を前提に交渉をして内容を修正していくことを前提としており、画一的な処理に適しないからです。

 

4 不当条項の規制(548条の2、2項)

定型約款では、約款を準備した一方の意思のとおりに相手方が拘束されるため、その内容が不当な場合には、この拘束力を制限する必要があります。

そこで、相手方の権利を制限し、又は相手方の義務を加重する定型約款の個別の条項が、信義則に反して、相手方の利益を一方的に害すると認められるとき(不当条項)は、合意をしなかったものとみなすこととされています。

契約は合意があって初めて成立するので、このような不当条項がある定型取引については契約が成立しないこととなります。

例えば、定型約款に、
①過大な違約罰を定める条項があるとき
②定型約款準備者の故意・重過失があっても責任が免除される条項があるとき
③想定外の商品の購入を義務付ける条項のある売買契約
などが不当条項とされて契約不成立となります。 

そのため、定型約款を作成する企業としては、相手方が予測し難い内容の条項については、十分に知りうるような措置を置かないと、信義則に反するとして定型約款による契約が不成立となる可能性があります。

 

5 定型約款の内容の表示請求(548条の3)

定型約款準備者は、
①定型取引合意の前
又は
②合意後相当の期間内
に相手方(顧客)から請求があった場合には、遅滞なく、相当な方法でその定型約款の内容を示さなければなりません(1項)。

定型約款は膨大で複雑なため、定型約款準備者(鉄道で言えば鉄道会社)に内容を示す義務を課したものです。

もっとも、既に、書面・CD・DVDなどで提示済みの場合は請求に答える必要はありません(1項但書)。

定型約款準備者が、上記の表示請求を拒絶した場合には、定型約款により合意したとみなされる効果は生じません。但し、一次的な通信障害など正当な事由により表示できなかった場合は適切な時期に表示すれば構いません(2項)。

 

6 定型約款の変更(548条の4)

(1)変更の実体的要件

定型約款は多くの人を法的に拘束するものであるため、定型約款準備者に自由に変更を許すと多くの人が予測できない不利益を被ります。

そこで、以下の①又は②の場合に限って変更を許しています。

① 定型約款の変更が、相手方の一般の利益に適合するとき

例えば、
・継続的なサービス契約において、支払義務を減額するケース
・サービス内容を相手方(顧客)に負担を課さない形で拡充するケース
がこれにあたります。

② 変更が契約の目的に反せず、かつ、変更に係る事情に照らして合理的なものであるとき

ここで言う「契約の目的」は、一方の主観的な意図を意味するのではなく、当事者間で共有されている当該契約の目的を指します。

また、「合理的なもの」と言えるかどうかの判断するときには、以下①~④の要素を基準として考えます。
①変更の必要性
②変更後の内容の相当性
③この条の規定により定型約款の変更がある旨の定めの有無及びその内容
④その他の変更に係る事情

 

(2)変更の手続的要件

定型約款の変更が上の(1)の要件を充たす場合でも、その変更手続については以下の手順を踏まなければなりません。

つまり、定型約款準備者が、
① その効力発生時期を定め、
かつ
② 定型約款変更の旨・変更後の定型約款内容・効力発生時期を、インターネットの利用、その他適切な方法により周知する
ことが必要となります。

この①で定めた効力発生時期までに、②による周知をしなければ、変更の効力は生じないので注意が必要です。

 

(3)約款変更の場合の不当条項の不適用(548条の4・4項)

約款の変更をするときには、不当条項による制限規定の適用がありません。

一見、不当な条項に変更されたら困るように思えますが、そうならないように(1)①②の厳しい要件が定められているので、その心配はありません。

そこで、重複して不当条項を適用せず、変更の要件の解釈のときに、不当な変更ではないかを考慮することにしました。

 

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契約の解除について

民法改正(令和2年4月1日施行)

契約の解除を、契約の拘束から解放する手段として広く認めるなどの改正をしています。

 

1 債務不履行による解除の改正(541条~543条)

旧法における解除は、債務者がその責任のある事情(帰責事由)によって債務不履行をしたときに、債権者を履行されない契約の拘束から解放しようとしたものです。

そうであれば、債務不履行があれば、それが天災等の債務者に帰責事由がない場合であっても、債権者を契約から解放することが妥当なため、そのような場合も含めて契約の解除ができることとしました(旧法543条但書を削除)。

もっとも、債権者に責任のある事情があるときに、自ら解除して契約から解放されようとすることまで認める必要がないため、このときには債権者は契約を解除することはできません(543条)。

 

2 催告解除の制限(541条)

債務者のわずかな不注意で契約そのものを解消してしまえたのでは、債務者が予測できない損害を被ります。

債務不履行があってもそれが軽微なときには、債権者は債務者に軽微な部分を約束通り履行させることで問題を解決するのが妥当です。

そのため、債務不履行が「契約及び取引上の社会通念に照らして軽微なであるとき」には、債権者の解除権を制限することとしました。

旧法下での判例の趣旨を条文で明文化したものです。

ここでいう「軽微」は一律に定義することはできず、事案に応じて解釈することになります。

条文上には「契約目的を達成できるか否か」は記載されていませんが、これは「軽微」かどうかを判断する上で解釈上の重要な要素となります。

 

3 無催告解除の規定の具体化(542条)

債権者が債務者に履行を催告しないでも解除できる場合(無催告解除)を明確にするために、以下のとおり条文で類型化をしました。

① 債務の全部の履行が不能なとき

② 債務者が債務全部の履行拒絶の意思を表示したとき

③ 債務の一部不能・拒絶があり、残部だけでは契約目的を達成できないとき。

④ 一定の日時や期間内に履行しなければ契約目的を達成できない(定期行為)の場合。

⑤ 債権者が催告しても、契約目的を達成できるほどの履行の見込がないことが明らかなとき

上記の①~⑤については、債権者が債務者に履行をするよう催告して待っていても無意味であるため、無催告解除を認めるものです。

 

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契約上の地位の移転について

民法改正(令和2年4月1日施行)

これまで民法に規定がなく、解釈で対応していた「契約上の地位の移転」について、明文で定めました。

 

これまでも契約上の地位を移転することは解釈上認められていましたが、規定がありませんでした。

例えば、売買契約の売主の地位を譲渡した場合には、買主の同意があれば、第三者に売主の地位が移転することになります。

そこで、新法では「契約上の地位の移転」について規定を新設しました(539条の2)。

つまり、契約当事者の一方(売主)が、第三者(譲受人)に契約上の地位(売主の地位)を移転する合意をしたときは、相手方(買主)の承諾により第三者(譲受人)に契約上の地位が移転することになります。

その結果、契約当事者の一方(売主)は、契約上の地位から離脱する。

 

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契約の効力について~同時履行の抗弁権・危険負担など

民法改正(令和2年4月1日施行)

同時履行の抗弁権、危険負担、第三者のためにする契約について、取引実務に合うように条文の内容を変えました。

1 同時履行の抗弁権の修正(533条)

同時履行の対象となる債務に双務契約に基づいて発生した債務に加えて、「債務の履行に代わる損害賠償の債務の履行を含む。」ことを明文化しました。

その結果、契約不適合の場合の損害賠償請求もこの「債務の履行に代わる損害賠償の債務」の一環として当然に含まれます。

そのため、旧法の瑕疵担保責任の損害賠償債務について533条を準用する規定(旧法571条)が必要なくなったため、これを削除しました。

 

2 危険負担規定の改正(536条)

双務契約の一方の債務が消滅しても、他方の債務は残るという債権者主義には不合理な取り扱いという批判もありました。

そこで、債権者主義を定めていた旧法の規定(旧534条、旧535条1項・2項)を削除して、債務者主義に統一しました。

その上で法的構成に変更を加えて、旧法では危険負担を反対給付債務の消滅としていたところを、反対給付債務の履行拒絶権としました。

もし、双務契約における当事者の一方が債務を消滅させたいときには、新法の解除規定によることが予定されることになったため、整合性を持たせることにしたものです。

 

3 第三者のためにする契約の改正(537条・538条)

契約の時に、権利を取得する第三者が①存在しなかったり、②特定していない場合でも、第三者のためにする契約は効力を生じることを規定しました(537条2項)。

そのため、①胎児や設立中の法人も「第三者」となりますし、②懸賞論文の受賞者も「第三者」となります。

第三者のためにする契約を締結した後でも、契約当事者は債務不履行があれば原則として契約を解除することができます。

もっとも、第三者の権利が発生した後はその利益保護を考慮する必要があるため、債権者は第三者の承諾を得なければ解除できくなります(538条2項)。

 

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契約の成立について

民法改正(令和2年4月1日施行)

契約の成立について、これまでの裁判実務や社会通念を条文に生かすように改正しました。

 

1 契約自由の原則規定の新設(521条・522条2項)

契約自由の原則を規定しました。

私たち、契約をする当事者は、法令の制限内で自由に契約内容を設定することができます(521条)。

また、契約は原則として法律の定める要式に従う必要はなく(不要式行為)書面・口頭など自由な方式で締結することができます(522条2項)。

これは、旧法の下でも認められていた原理原則を、条文で明文化したものです。

 

2 契約の原則的成立要件の規定

契約が申込と承諾により成立することを明文化しました(522条1項)。

申込の撤回が許されていない場合(承諾の期間を定めてした申込など)であっても、申込者が「撤回権する場合がある」などと撤回権の留保をしている場合であれば、申し込みの撤回は可能です(523条1項但書、525条1項但書)。

 

3 対話者間の申込・承諾に関する規定の新設

対話者間での契約の申込・承諾について、常識に適した規定を新設しました。

対話者間で期間を定めないでした申込は、会話継続中は何時でも撤回が可能です(525条)。

原則として、承諾なしに対話が終了すると申込は効力を失います(525条3項本文)。

但し、その場合でも、申込者が効力を失わない旨表示したときは、終了後も効力を有し(525条但書)、相当期間は撤回をすることができません(525条1項)。

 

4 申込者死亡等の場合の意思表示の効果(526条)

申込者が申込の通知を発した後に死亡(意思能力喪失・制限)した場合にも申込自体は有効に行われています。

そこで、以下の場合に限って申込が効力こととしました。

つまり
① 申込者が死亡したときは効力を失う旨表示していたとき
② 相手が承諾の通知を発する前に死亡を知ったとき
には、相手は申込が有効だと信頼する関係にありませんから、その申込は効力を生じないこととしました。

 

5 隔地者間の申込・承諾の到達主義

旧法では、承諾の意思表示の効力は発進のときに生じるという発信主義を採用していました(旧526条1項)。

この規定には合理性に疑いがあったため、これを削除し、承諾の意思表示も相手に到達したときに効力が生じるという到達主義の原則(97条1項)によることとしました。

 

6 承諾の通知がない場合の意思実現による契約成立

契約の中には、申込者の意思表示又は取引上の慣行で承諾の通知が不要とされている場合があります。

この場合には、契約の履行に着手するなどの承諾の意思表示と認めるべき事実があったとき(意思実現行為があったとき)に契約は成立します。

 

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債権譲渡について

民法改正(令和2年4月1日施行)

債権譲渡について、これまでの裁判実務を条文にするとともに、改正をしました。

 

1 譲渡制限特約が付された債権の譲渡

(1)譲渡の原則有効性(466条2項)

譲渡制限が付されている債権についても、原則として譲渡は有効であることを明記しました。

債権の流通性を重視したものです。

 

(2)悪意又は重過失の譲受人に対する履行拒絶(同条3項)

債務者は、債権の譲受人が「債権に譲渡制限が付されていること」を知っている場合(悪意)又はわずかな注意を払えば知ることができた場合(重過失)には、債務の履行を拒絶することができます。

更に、この場合には、債務者は、譲渡人(元の債権者)に対すして債務を弁済して債務が消滅していたなどの債務消滅事由を、債権の譲受人に対しても主張(対抗)することができます。

但し、この譲受人の「悪意又は重過失」は債務者の方で証明しなければなりません。

 

(3)譲受人保護のための措置(同条4項)

譲渡制限について譲受人が悪意又は重過失だとしても、債務者が債務の履行を免れるわけではありません。

少なくとも、譲渡人(元の債権者)に対しては履行する義務があります。

それにも関わらず、悪意又は重過失を主張して債務者が履行しない場合には、債権の譲受人は、相当期間を定めて譲渡人への履行を催告し、それでも履行がないときは譲受人への履行を請求することができます。

これは、譲渡制限を知りながら(又は重過失で)債権を担保にとった譲渡担保権者などを念頭にして規定したものです。

 

(4)新たな供託原因を創設(466条の2)

譲渡制限が付された金銭債権が譲渡されたとき、債務者が譲受人の悪意又は重過失について不明な場合には、譲渡人・譲受人のどちらに弁済をしたら良いか困ることがあります。

そこで、改正法は新たな供託原因を創設し、このような場合には、債務者は当然に法務局に供託をすることができることとしました。

この供託をすることで、債務者は自らの責任を免れることができます。

供託後に法務局に供託された金銭を返還請求(還付請求)できるのは、債権の譲受人のみです。

原則として債権譲渡が有効である以上、譲渡人は債権を持っていないため、還付請求をすることができません。

 

(5)譲渡人が破産した場合の供託制度の創設(466条の3)

譲渡人が破産した場合には、債権譲渡の対抗要件を備えた譲受人は(悪意又は重過失であっても)債務者に供託を請求することができます(466条の3)。

この請求後に債務者が譲渡人(破産した者)に弁済をしたとしても、譲受人には対抗することができず(468条2項・同条1項)、譲渡人は債務者に対して請求をすることができます。

この譲受人の請求に基づく供託についても、譲受人のみが還付請求でき(466条の3後段→466条の2・3項)、譲渡人は還付請求できません。

 

(6)制限が付された債権の差押えの効力(466条の4)

債権に譲渡制限特約が付されていても、譲受人の債権者が債権を差し押さえてきたときには、債務者は譲渡制限を(主張)対抗することはできません。

但し,譲受人が悪意又は有過失のときには、債務者は譲受人に対する履行拒絶などを、差押え債権者にも対抗することができます。

なぜならい、 差押え債権者は譲受人の権利を差し押さえているに過ぎないので、譲受人以上の権利を与える必要はないからです。

 

(7)預貯金債権の特則(466条の5)

預貯金債権については、旧法と同様に、当事者間での譲渡は無効とされ、譲渡制限特約を悪意又は重過失の譲受人に対抗できるとしています(1項)。

預貯金債権は通常は譲渡制限特約が付されており、預貯金の名義を金融機関の承諾を得ずに勝手に変えられないことは一般にそれは知られています。

そのため、譲受人は通常は悪意又は重過失があるとされて、金融機関は譲受人に対して履行拒絶等をすることができます。

もっとも、預貯金債権を差押えた債権者が、譲渡制限が付されていることにつき悪意又は重過失でも、強制執行は妨げられません(2項)。

そうでないと、預貯金債権の一切を差し押さえられなくなってしまい、不都合だからです。

 

2 将来債権の譲渡(466条の6)

(1)趣旨

将来債権とは、将来発生することが予定されている債権です。

例えば、A社とB社が取引をしていた場合、来月以降の取引から発生することが見込まれている売掛金などが将来債権となります。

このような債権を譲渡したり担保にしたりして資金融通することができれば、中小企業がより用意に資金調達することができるため、このような規定を設けたものです。

 

(2)譲渡と対抗要件(1項・2項)

まず、将来債権の譲渡が可能であること、既に発生している債権を譲渡する場合と同じ方法で、債権譲渡について債務者や第三者に対する対抗要件を譲受人が取得(具備)できることを明文化しました。

 

(3)譲渡制限特約との関係(3項)

債務者は、債権者との間で譲渡制限特約に合意すれば、債権を譲渡されないと信頼しています。

そこで、その特約後に債権譲渡の対抗要件(譲渡人による債権譲渡の通知など)が具備された場合には、譲受人を悪意とみなします。

債権が譲渡されないと信じた 債務者の信頼を保護する必要があるからです。

これに対して、債務者に対する対抗要件が具備した後に、譲渡制限特約が付されたとしても、この場合には債務者を保護する必要がありません。

そこで、この場合には債権の流通性を優先して、債務者は譲受人に譲渡制限があることを主張(対抗)することができません。

 

3 異議をとどめない承諾の制度を廃止(468条)

旧法は、異議をとどめない承諾があれば、債務者は譲渡人に主張(対抗)できた事由(抗弁)を譲受人に主張(対抗)できませんでした。

しかし、債務者が異議を止めない承諾をしたとしても、抗弁まで放棄するとは限りません。

そこで、新法では債務者の意思表示を重視して、単なる異議をとどめない承諾だけでなく、債務者が抗弁を放棄する旨の意思表示をして初めて、債務者は譲渡人への抗弁を譲受人に主張できなくなる(抗弁の切断)こととしました。

 

4 債権譲渡と相殺(469条)

(1)対抗要件具備前に債務者が債権を取得した場合(1項)

譲渡人からの通知などの対抗要件が具備される前に、債務者が反対債権を取得したときには、債務者の相殺の期待を保護することが合理的です。

そこで、債務者は自働債権・受働債権の弁済期の先後を問わず、相殺をすることができます。

 

(2)対抗要件具備後に債務者が債権を取得した場合(2項)

債権は譲渡人に移転しているので、債権者と債務者が債権を互いに持ち合う関係にありません。

そのため、相殺の要件(相殺適状)を充たさず、原則として債務者からの相殺は認めれません。

但し、以下の場合は例外的に相殺をすることができます。

① 債務者が取得した債権が対抗要件を具備した時よりも前の原因に基づいて生じたとき

【具体例1】従前の賃貸借契約に基づく賃料債権が、対抗要件を具備した後に発生した場合には、賃料債権を自働債権とする相殺が認められます。

【具体例2】従前の委託を受けた保証に基づいて、対抗要件を具備した後に事後求償権が発生した場合には、事後求償権を自働債権とする相殺が認められます。

② 対抗要件具備後の原因に基づいて生じたものであっても、その債権が譲渡された債権の発生原因である契約に基づいて生じたとき

【例】将来債権(将来の売掛金)が譲渡された場合で、対抗要件を具備した後の契約(売買契約)に基づいて売掛金債権を債務者が取得した場合には、この売掛金債権を自働債権とする相殺が認められます。

 

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保証契約No.4~保証意思宣明公正証書の新設

民法改正(令和2年4月1日施行)

一定の保証契約について「保証意思宣明公正証書」によることが必要であることを定めました。

 

1 原則

以下の要件を充たす保証契約については、公正証書により契約をしないと原則として保証契約は無効となります。

 

① 主債務が事業のために負担した貸金等債務であること

この「事業のために」にあたるかは、借主が貸金等債務を負担した時点を基準として客観的事情から判断することになります。

例えば、事業資金目的で銀行から借入をした金銭を、実際には子供の教育費に使ってしまったとしても「事業のために」に当てはまります。

これに対して、奨学金、居住用不動産購入目的で借入をした金銭を、実際には事業資金として使用しても「事業のために」とは言えません。

貸金等債務を負担した時点を基準とするため、その後の使途は影響を与えないということになります。

 

② 保証人が個人であること

 

③ 公正証書は保証契約締結日の前1ヵ月以内に作成すること

事前の作成時期が無制限に認められるわけではないことに注意が必要です。

例えば、保証契約書の日付が4月2日となる場合には、3月2日~4月1日までの間に公正証書を作成することが必要となります。

 

2 例外(465条の9)

以下の①~④の場合には、保証意思宣明公正証書の作成は例外的に不要です。

 

① 法人たる主債務者の理事、取締役、執行役またはこれらに準ずる者

・「取締役」には、社外取締役も含まれます。

・法人を法律上又は事実上代行するだけの者は含まれません。

・株式会社の監査役、法人の監事・評議員等を含まない。

・下記④の個人事業主が主債務者となる場合とは異なり、事業に従事している配偶者は含まれません。つまり、公正証書の作成が必要となります。

 

② 株式会社における以下の者

ア 総株主の議決権の過半数を有する者

イ 親会社の議決権の過半数を有する者

ウ 親会社A+親会社の過半数株主Bのもつ株式が、総株主の議決権の過半数にあたる場合のB

上記ア~ウのいずれの場合でも、株主として会社を実質的に支配していることは要件となっていません。

 

③ 株式会社以外の法人で上記に準ずる者

 

④ 主債務者が個人である場合における以下の者

ア 主債務者と共同して事業を行う者

事業の遂行に関与する権利を有し、利益配分など事業の成功・失敗に直接の利害関係を有する者をいいます。

単なる事業承継予定者というだけでは「共同して事業を行う者」には含まれません。

 

イ 主債務者が行う事業に現に従事している主債務者の配偶者

事業に現に従事している配偶者か否かは、保証契約の締結時を基準に判断します。

保証契約の締結に際して一時だけ従事した者や書類上だけの専従者はここに含まれません。

籍を入れていない事実婚の配偶者は、このでの「配偶者」に含まれません。

 

3 公正証書作成手続(465条の6)

 

① 公証人による保証意思の確認

公証人は、公正証書を作成するにあたって、保証人が自分の責任をしっかりと認識して保証契約をしているかチェックします。

まず、保証契約のリスク、例えば、居住用不動産の競売、給与・預金の差し押さえの可能性などを保証人が理解しているのかを見極めます。

次に、保証人が、主債務者の資力等の情報提供義務に基づく事実(主債務者の財産の状況)を認識・理解しているかを見極めます。

更に、保証人になろうとした経緯に不自然な点がないか(保証人の真意でないのに保証契約を結ばされたり、欺されていたりしないか)を確認します。

公証人は、以上のチェックをした上で、保証人の保証意思が確認できないときには公正証書の作成を拒絶する義務があります。

公証人に、保証人になる人が深刻な不利益を受けないか保護する役割を与えたことになります。

 

② 保証人予定者から公証人への法定事項の口授

保証人予定者は、例えば、主債務の債権者と債務者が誰か、主債務の元本、利息、違約金、損害賠償等の内容はどのようなものか、保証人に全額弁償責任があることを口頭で言わせて、その内容を理解できているか確認します。

 

③ 公証人による口授の筆記

公証人は、口頭で保証人が法定事項を言ったことを筆記して記録します。

 

④ 公証人から保証人予定者への読み聞かせ又は閲覧

公証人は、その筆記事項を保証人予定者に読み聞かせたり、見せたりして内容に間違いがないか確認させます。

 

⑤ 保証人予定者の署名・押印等

ここまでの手続により保証人予定者は保証契約の内容を理解しているはずであるため、その確認のために署名・押印等を行います。

 

⑥ 公証人の法定の方式によった旨の付記と署名・押印

公証人は、法律に定めるやりかたで公正証書を作成したことを付記して、署名・押印をします。

 

4 公正証書の法的性質

この保証意思宣明公正証書は、保証意思の事前確認であるため、保証契約の成立のためには別途、書面により保証契約を締結することが必要です。

そのため、この公正証書には、執行認諾文言を付すことはできず、債務名義とはなりません。

 

5 求償債務の個人保証の場合にも公正証書が必要(465条の8)

事業のために負担した貸金等債務を保証した場合の保証人の債務者に対する求償権について保証をするときにも、債務者が個人であれば保証意思宣明公正証書を作成することが必要です。

例えば、信用保証協会の債務者に対する求償権債権の個人保証人になる場合には、事前に保証意思宣明公正証書を作成する必要があります。

 

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保証契約No.3~根保証契約の見直し

民法改正(令和2年4月1日施行)

根保証契約について、保証人保護の趣旨などから見直しをしました。

 

1 根保証契約(保証人が個人)に極度額を設定(465条の2)

改正前の個人保証に関する貸金等根保証債務の規制を、それ以外の一般の保証債務にまで拡大して個人保証人を保護することとしました。

この極度額の定めは、書面または電磁的記録で、明確に分かるように極度額を定めなければ無効です。

例えば、賃貸借契約を個人が保証する場合、その極度額の定めは「賃料4ヵ月分」という内容では限度額が不明確なので無効となります。

この場合、上限の金額が分かるように、例えば「賃料月額10万円の4ヵ月分」というように定めることが必要です。

この極度額は、保証契約の時点で確定的な金額となっていることが必要です。

但し、確定期日についての定めについての「最長5年、定めがなければ3年」としている規律は貸金等根保証契約のみに適用されます。

 

2 個人根保証契約の元本確定事由を拡大(465条の4)

貸金等根保証契約に限定されていた確定事由の一部を個人根保証契約一般にも拡大して適用されるようにしました。

個人根保証の元本は、主債務者又は保証人が死亡したときに確定します。

なお、主債務者について強制執行・破産があっても貸金等根保証債務以外については確定事由とはなりません。

 

3 法人の求償債務を個人保証人しているときの規律(465条の5)

例えば、会社が借り入れをするときに、会社の関係者が連帯保証人となる場合があります。

このとき、信用保証協会など保証を業務とする法人が保証人となる場合、債務者(会社)への求償権の連帯保証人に会社の関係社がなります。

このような場合、保証人が法人(例えば信用保証協会)である根保証契約において、極度額の定めがないときは、その根保証契約に基づいて発生する求償債務の個人保証は無効となります。

 

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保証契約No.2~保証人保護のための情報提供義務の新設

民法改正(令和2年4月1日施行)

保証人を保護するための情報提供義務を新たに定めました。

 

1 主債務者の履行状況の情報提供義務(458条の2)

債権者は、委託を受けた保証人(個人・法人)の請求があったときは、遅滞なく元本・利息・違約金・損害賠償などの債務について以下の情報を提供しなければなりません。

① 不履行(履行遅滞)の有無
② 未払の残債務額
③ 上記の弁済期到来分の額

もし、債権者が、この開示義務を行った場合には損害賠償義務を負います(415条)。

 

2 期限の利益喪失時における情報提供義務(458条の3)

保証人が個人である場合には、債権者は主債務者が期限の利益を喪失したこと(一括払いの義務を負ったこと)を知ったときから2ヵ月以内に、その旨を保証人に通知する義務があります。

この通知は、2ヶ月以内に保証人に到達する必要があります(到達主義)。

債権者がこの通知をしないときには、債務者が期限の利益を喪失した時から、現に通知が到達するまでの遅延損害金を保証人に対しては請求することができません。

 

3 保証委託時の主債務者の財産状況の情報提供義務(465条の10)

主債務者が、事業のための債務の保証を(法人ではない)個人の保証人に委託するときには、保証人に以下の情報を開示しなければなりません。

① 主債務者の財産及び収支の状況
② 主債務以外の債務の有無・額・履行状況
③ 主債務の担保として、他に提供している(しようとしている)ものの有無・内容

主債務者が、上の①~③の情報の提供を怠ったことにより、個人保証人が誤認して保証契約を締結した場合で、もし債権者が①~③の情報を知っていたり(悪意)、知ることができた(有過失)ときには、保証人は保証契約を取り消すことができます。

 

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保証契約No.1~基本的内容の改正

民法改正(令和2年4月1日施行)

保証契約の基礎に関する規定を整理、修正しました。

 

1 保証契約締結後の主債務の変更(448条2項)

債権者と保証人との間で保証契約を締結した後に、主債務(債権者と主債務者との債務)の目的・態様が加重されても、保証人が同意しない限り、保証人の責任は加重されません。

保証人の知らないところで契約当時よりも責任が重くなっていたのでは、予測できない損害を保証人が被ってしまうからです。

 

2 保証人の抗弁権(457条2項)

保証人は、主債務者が債権者に対して持っている抗弁を、債権者に対して対抗することができます(457条2項)。

例えば、債権者Aから主債務者Bが土地を購入して、AのBに対する売買代金債権をCが保証したとします。

この場合、まだ土地の登記名義がAのままだった場合、BはAに対して「土地の所有権移転登記をするまでは代金を支払わない」という抗弁(同時履行の抗弁権)をもっています。

この場合、CはBの持つ同時履行の抗弁権を使って、Aからの保証債権の履行請求を拒むことができることになります。

 

3 主債務者が相殺権・取消権・解除権を持つ場合(457条3項)

主債務者が債権者に対して、相殺権・取消権・解除権を有するときには、保証人は主債務者が債務を免れうる限度で履行を拒絶することができます(457条3項)。

このケースで、保証人が主債務者の相殺権・取消権・解除権を行使できるとすると主債務が消滅することとなります。

もっとも、自分の権利関係は自分で決めるという私的自治の原則からは、他者の権利関係への介入は最小限にすべきです。

そこで、保証人は債権者からの請求を拒めれば十分なので、主債務者の持つ権利を使うところまでは認めずに、履行拒絶権だけを認めたものです。

 

4 連帯保証人に生じた事由の主債務者への影響(458条)

実務上の保証債務のほとんどは連帯保証債務です。

この連帯保証債務において、連帯保証人に生じた事由が主債務者に影響を及ぼすか(絶対的効力)、及ぼさないか(相対的効力)の基準については、他の項木で説明した連帯債務の規定を準用することとしました。

その結果、以下のような結論となります。

① 債権者が保証人に請求をした場合の効力(時効の更新・完成猶予など)

保証人に対する請求は相対的効力しか持たないので、主債務者には影響を及ぼしません。

そのため、例えば、時効の進行を止めるためには、保証人とは別に、主債務者にも請求をしておかなければなりません。

② 債権者と保証人との間で生じた更改・相殺・混同の効力

更改・相殺・混同は弁済と同じ取り扱いがされますので、絶対的効力を生じます。

つまり、主債務も消滅するということになります。

もっとも、債権者と主債務者が「主債務を消滅させない」という趣旨の別段の意思表示をしていた場合にはそれに従うことになります。

 

5 委託を受けた保証人の求償権の範囲

(1)委託を受けた保証人とは

主債務者から保証人になって欲しいと依頼を受けて保証人になった人を「委託を受けた保証人」といいます。

実務で使われている保証契約の多くは主債務者から依頼されて行われることが多いです。

この「委託を受けた保証人」について、改正法は以下の事項を定めました。

 

(2)求償権の限度額

保証人が弁済などをして主債務を消滅させた場合には、保証人は主債務者に対して、その償還を請求することができます(保証人の求償権)。

この求償権については、保証人が実際に支出した額と消滅した主債務額とを比較して、少ない方の額の限度で請求していけます(459条1項)。

 

(3)主債務の期限前の債務消滅行為(459条の2)

主債務について返済期限がまだ来ていないのに、保証人が弁済などの債務消滅行為をした場合には、保証人の求償権が制限されます。

主債務者からすれば「期限前に自分が弁済するつもりだった」と言えるので、その予測を保護するためです。

まず、保証人の主債務者に対する求償権の額は、主債務者が当時、利益を受けた限度に限られます。

次に、弁済等のための費用(実費)、その他の損害賠償(違約金など)も期限後に消滅行為をしても避けられなかったものに限られます。

更に、主債務者が債権者に対して相殺できる債権(反対債権)の発生原因を有していたと主張するときは、保証人は債権者に対して、反対債権の履行請求をすることができます。

そして、保証人が主債務者に対して求償をできるのは、主債務の弁済期が到来した後に限られます。

 

(4)事前通知と事後通知の必要性(463条1項)

保証人は、弁済などの債務消滅行為をする前に、主債務者にその旨を通知すること(事前通知)が必要です。

これに対して、債務消滅行為の後に通知すること(事後通知)は必要とされていません。

 

6 委託を受けない保証人の求償権の範囲

(1)委託を受けない保証人とは

主債務者から頼まれていないのに、債権者との間で保証契約をした人を「委託を受けない保証人」といいます。

それほど実務で多くみかけることはありません。

 

(2)事前通知と事後の通知の必要性

債務消滅行為前の事前通知も、消滅行為後の事後通知も不要とされています

なぜなら、主債務者が依頼をしていないのに保証人になった場合には、主債務者は保証契約の存在すら知らない場合が多いです。

そのため、主債務者を保護する必要があり、委託を受けない保証人の求償権は、いずれにしても通知をしなかった場合と同様の制限を受けるからです。

 

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