別居時点の財産以外に請求できるものはないの?
別居時点の夫婦の財産以外に、財産分与として請求できるものはあるのでしょうか?
弁護士からのアドバイス
原則としては、財産分与の対象となるのは、別居時点での財産です。
ただ、例外的に、別居後も財産分与において考慮されるものがあります。
例えば
① 別居後に子どもを進学させるために入学金や高額の授業料を支払った場合には、これを相当額差し引いて財産分与の額とすることが認められることもあります。
② 同居中に持っていた財産が生み出した利益、預貯金の利息、株式の配当、所有していた賃貸用建物の賃料などは、実質、同居中の財産と言えますので、財産分与において加算するように請求できます。
③ 別居後に妻子の生活費(婚姻費用)を、夫が妻に支払っていなかった場合には、その未払生活費(婚姻費用)を財産分与で考慮するよう求めることができます。
もっとも、未払婚姻費用の全額が必ず財産分与の対象となるわけではないので、別居したら早めに婚姻費用請求の調停申立はしておいた方が良いでしょう。
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