民事再生手続とは
民事再生手続とはどのような手続を言うのですか?
弁護士からのアドバイス
民事再生手続とは?
民事再生法に基づいて、裁判所を通じて会社を再生していく手続です。
会社が日常業務における売掛金や融資の返済に行き詰まって支払いが全くできなくなったり、業務に必要な財産を売り払わないと支払ができないような場合に、破産までいかずに、再生させようとする手続です。
破産では破産管財人が手続を主導して企業を清算していきますが、民事再生では、現経営者が主導して、会社債権者などの利害関係人から再生計画について同意を得て、会社の事業の再建を図っていきます。
再生のタイプ(類型)
1 自力で再建していく方法
担保を持っている債権者には、担保権の実行を一時的に止めてもらい、担保のない債権者には一定の返済計画を立てて、現経営者が自分で再建していく方法です。
もともと、再建への努力が尽きて再生手続に至っているので、自力再建は難しいことが多いのですが、民事再生を申し立てることで、債権者の理解を求めていくということです。
2 スポンサーによる支援を受けて建て直す方法
会社のブランドや事業に一定の価値がある場合には、スポンサーによる支援が入ることがあります。
例えば、その観光地では有名な旅館が再生を申し立てる場合には、旅館名としてのブランドや女将、従業員の人的資源に魅力があれば、スポンサーがつくことがあります。
例えば、同じホテル業界で立て直しに自信がある会社や、これからホテル業に参入しようとする会社などが、その旅館を支援をして、経営計画をたてて収益化していくことがあります。
3 既存の会社を清算して事業だけを再生させる方法
会社のブランド名などにはそれほど魅力はないが、事業それ自体に魅力や将来性がある場合には、事業を売却(事業譲渡)して、その売却代金を会社債権者に返済していくという再生方法があります。
例えば、これから需要が増えそうな半導体の研究成果が途中まで出ており、専門家から見ると魅力がある場合などが考えられるでしょう。
この場合、事業譲渡をした後で、再生を申し立てた会社は債権者に返済した後に、清算して消滅させていくことになります。
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