弁護士が一番コワイものとは?

暖かくなってきましたね。

 

静岡では桜も咲き始めて、ようやく春という感じです。

 

Jリーグもプロ野球も始まって、スポーツ観戦も楽しみな季節です。

 

J1では、もちろんエスパルス、J2ではジュビロ、そしてプロ野球では広島カープに20億円のメジャーのオファーを蹴って、4億円の年俸で帰ってきた黒田投手に注目しています。

 

さて、弁護士にとって、仕事をする中で一番怖いものは何だと思いますか?

 

仮に、この問いを弁護士に聞いた場合99%の弁護士は同じ答えを言うのではないでしょうか。

 

色々想像はできると思います。

 

相手がヤクザの場合の報復?

 

犯罪者からの報復?

 

攻撃的な精神病の人やDV夫を相手に戦った場合の報復?

 

判決の結果?

 

腕利きの弁護士が敵になった場合?

 

全部違います。

 

正解は、「依頼者」です。

 

つまり、お金をもらっているお客様であるだけでなく、一番自分の仕事ぶりを近くで見ていて、事件の内容に一番関心を持っている人だからです。

 

弁護士がいい加減な仕事をした際に、いち早く発見して少なくとも心の中では、大きな不満を持つでしょう。

 

ですから、弁護士にとって一番大切なことは、しっかりとした仕事を継続する中で「依頼者」の信頼を得ることです。

 

とはいえ、弁護士の仕事は大きな紛争を対象としていて、安くは無い費用をいただくため、依頼者に簡単に信頼してはいただけません。

 

また、人と人との紛争であるため、結果が明確に出ないケースも多く、完全に満足していたくことが、もともと難しいという性質があります。

 

そのためか、法律事務所のホームページで、事件が終わった後の依頼者の感想を載せている所は比較的少ないようです。

 

載せている所も、アンケートの採り方について、質問の内容が「良かった点は?」「他にご感想は?」という形が多く、改善すべき点を聞いているホームページは極めて少ないと思います。

 

でも、おそらく、これから相談や依頼に行く方が一番知りたいのは、

① 弁護士の口コミ的な情報や評価

② 良かった点があれば、そのできるだけ具体的な内容

③ 不満があった場合の具体的内容とそれが改善されているか?

ではないでしょうか。

 

確かに、自分が評価されるというのは怖いものです。場合によっては、誤解や不当な評価もあり得ます。

 

しかし、良い仕事をするには避けて通れない道だと最近思うようになりました。

 

私は、大学で教えている時には、生徒の答案を採点しますが、採点するだけでは不公平だと思い、生徒からも採点してもらうようにしました。

 

大学の事務局が設けたポストに、一定期間中に無記名の評価書を入れてもらうシステムをお願いしたので、本音が聞けて非常に参考になります。

 

学生と同じように、上から「優(A)→良(B)→可(C)→不可(D)」という順番で評価をもらうとともに、講義の改善点についての意見を聞いています。

 

絶対評価だと要求水準がそれぞれ異なるので、他の教授や講師との相対評価でつけてくれるよう依頼しています。

 

学生からの評価が良ければ嬉しいですし、逆に、改善点の具体的な指摘があれば、非常に参考になります。

 

例えば、

 

「使うマーカーの色がバラバラで、使い分ける意味が分からない」

 

という意見がありました。

 

大学のホワイトボードに備え付けられているマーカーは、その授業によって、濃くでるものと、ほとんど使えないものが混じっています。

 

私は、学生に見えやすいようにと、黒のマーカー以外は、その授業の時に一番濃い色が出るものを適当に使っていました。

 

しかし、初めて法律を学ぶ学生にとっては、視覚的にわかりやすいことは、ある意味生命線です。

 

今期の授業では、黒・赤・青の3色だけは必ず色が出るように準備してもらい、その3色で意味をつけながら講義をしようと思います。

 

というように、改善点の指摘からより良い講義ができるようになりますよね。

 

さて、そうだとすれば、弁護士の業務の方でも、依頼者や相談者からアンケートをとるべきことになります。

 

その上で、良かった点は維持し、改善すべきと指摘された点を改良することが、次の依頼者のためや自分の成長に必要だと思います。

 

そこで、私も依頼者と相談者の方から、成績表(アンケート)をいただくこととしました。

 

分かりやすいように☆を1個~5個で評価いただき、良かった点と改善すべき点の感想を書いていただきました。

 

もちろん、事件の内容がプライベートなことだけに、ご回答いただけた方は限られていますが、現在の所、30通弱の感想をご送付いただきました。

 

「無記名でも構いません」という形で感想をいただいたので、無記名の方もいらっしゃいました。

 

ただ、誰が無記名かも分からないように、全ての感想について、氏名欄に付箋を貼って隠させていただきました。

 

そして、筆跡から依頼者や相談者の方が特定されないように、実際の筆記のアンケートは縮小して分からなくした上で、内容を横に活字で書きました。

 

そのようにして、いただいたご依頼者・ご相談者の感想と評価(☆の数)を、本日からホームページ上にアップしていきます。

 

4月1日ですが、エイプリルフールではありません(笑)

 

今後も、いただける範囲でアップしていきたいと思います。

 

数が多くなればなるほと、見る方に信用していただけると思うので、今後もできるだけ更新して多くの感想をアップしていきたいと思います。

 

「良い仕事をして、良い評価をいただくよう最大限の努力をして、その評価を次の依頼者の方に見ていただき、また仕事をいただく」

 

口コミと同じことで、これから相談しようとされている方にとっては一つの有益な情報提供になるのではないかと思っています。

 

「弁護士のお話」の過去ブログ記事についてはこちらをご参照ください。

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