生死不明の父親の相続手続はできるのですか?

【相談前のお悩み】

父が母や私たちと不仲になって家を出て行ってから行方不明で、生きているのかどうかも分かりません。

そんな中、母が死亡して私と年の離れた姉が遺産を相続しました。
姉は結婚もせず子どももいないので、万が一のことがあったら私に財産を残したいと言ってくれています。

姉の相続人としては、私より父が優先されると聞きました。姉はそれを知って、私に財産を全て譲るという遺言を書いてくれました。

それで安心でしょうか?

 

【弁護士のアドバイス】

姉が公正証書で遺言を残してくれていれば、その遺言に基づいて遺贈という形で姉の遺産を受け取ることができます。

但し、注意点があります。

1 もし父が生きて現れた場合には、遺留分侵害額請求をされる可能性があるということです。

唯一の直系尊属であれば3分の1に相当する金額を請求される可能性があることにご注意ください。

2 これに対して、父が死亡していた場合には一見問題なさそうですが、万が一多額の債務を負ったまま死亡していた場合には、突然、あなたや姉に相続される可能性があります。

3 この両者を解決する方法として、失踪宣告の申立と相続放棄を行うことが考えられます。

つまり、父が行方不明になってから7年以上経過した時点で、生きているかどうか可能な限り探してみて、それでも生死不明であれば失踪宣告の申立を行います。

そして、失踪宣告が確定したら、確定したことを知ってから3か月以内に、あなたと姉が父の相続放棄を行います。

これにより、あなたも姉も父の債務があったとしても相続しないですみます(父の財産があっても相続できなくなることにご注意ください。)。

また、父は死亡したとみなされますので、あなたが姉の唯一の相続人として相続をすることができます。

 

【相談・依頼後の感想】

姉と相談して失踪宣告の申立と相続放棄を依頼して、信用できない父から負の財産を受け継ぐ危険がなくなりました。

よく分からないまま抱えていた不安がなくなり、これから姉と安心して生活していけます。

 

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