懲戒解雇と罪刑法定主義

最近、何となくJAZZを聞く時間が増えています。

 

聞いてはいるのですが、ランダムに聞いているので、中々ジャズの歴史やミュージシャンが整理されません。

 

そこで、JAZZの歴史や名盤の本を数冊買ってきて、頭の中を整理しながら聞くようにしました。

 

私は、歴史の勉強が苦手だったので、結局、個々の曲を聴きながらパラパラと本をめくる程度になっていますが・・・

 

さて、懲戒解雇というのは、弁護士の仕事をしていると、ご相談を受けることが多い事案です。

 

会社側からは、「従業員にこのような悪行があった場合に、懲戒解雇できるか?」というご相談を受けます。

 

逆に、従業員の方からは、「この程度のことで懲戒解雇されたが、有効か?」というご相談を受けます。

 

懲戒処分を有効に行うためには、まず、懲戒処分の種類・事由等が就業規則に定められ周知されている必要があります。

 

ですから、就業規則には表彰とならんで懲戒の事由が規定されているのが通常です。

 

例えば、無断欠勤を繰り返したような場合などを懲戒事由としてあげて、最後に「その他各号に準ずる不都合な行為」を入れて、漏れがないようにするのが通常です。

 

懲戒処分については、罪刑法定主義類似した原則があてはまります。

 

罪刑法定主義というのは、

①あらかじめ定められた

②文章の形で記載された法律による

③明確な規定

④法律で定められていなければ

処罰することはできないという、憲法上の大原則です。

 

これを、懲戒解雇にあてはめていくと

 

まず、は、無断欠勤を繰り返す行為をする前に、就業規則で懲戒解雇事由として無断欠勤を規定しておく必要があるということです。

 

は会社の慣習で無断欠勤を懲戒解雇事由の理由とすることはできず、就業規則という文章化された形で規定されていなければならないということです。

 

は、無断欠勤は懲戒解雇事由として就業規則に規定されていない場合に、「会社の業務を妨害したこと」という規定から類推して、懲戒解雇することは許されないということです。

 

刑法を勉強するときに、「類推解釈禁止」と教えられるものです。

 

ただ、刑法ほど厳格な解釈は要求されないので、具体的な懲戒事由を定めた後、「その他全各号に準ずる不都合な行為があったとき」と定めることは許されます。

 

ですから、結局は、「各号に準ずる行為」に当たれば、懲戒解雇できるので、類推解釈の禁止は刑法と比べれば、ほとんど無いに等しいとはいえます。

 

は就業規則に定めなければならないということです。

 

会社側としては、従業員が上司の意に反することや、会社の利益を害することをすれば当然に懲戒解雇できると思いがちです。

 

でも、常時10人以上の従業員を雇用する会社では、就業規則で定めておかないと会社側としては、苦労をすることになります。

 

労働問題のブログ過去記事についてはこちらをご参照ください。

 

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カテゴリー: 雇用と労働のお話

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