訴訟最終告知の葉書でビックリ

暖かい日が増えて、桜の開花が気象庁で宣言されましたね。

 

静岡市も暖かいので、私の事務所の近くの神社では既に桜の花が開いています。

 

さて、色々な詐欺の中で訴訟を起こすという最終通告を葉書などで行って、電話をかけさせようとする詐欺。

 

私の自宅にも葉書が来ました。

 

写真を載せておきますね。

 

法律の実務家から見るとツッコミ所が多すぎますし、修正点をブログで指摘すると、それが悪用されても困るので一部だけ取り上げますね。

 

まず、タイトルにある「訴訟最終告知」という言葉が、法律実務に存在しなので、それ自体がウソです。

 

 

また、「管理番号(わ)315」というのは、訴訟上ありえない言葉です。

 

「管理番号」というのが存在しないことの他に、「(わ)」というのは、検察官に起訴されなければつかない事件番号なのです。

 

いきなり葉書でくるような代物ではありません。

 

でも、日本語的には「訴訟」とか「最終告知」とか書いてあると、裁判に縁の無い人は、ビックリして電話をかけて確認したくなっても不思議ではありません。

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それが詐欺師の狙いなのです。

 

そして、受付が「法務省管理局 民間訴訟告知センター」となっています。

 

裁判所という司法機関と法務省という行政機関が一つになってしまっています。

 

よくよく考えれば、司法、行政は、立法とともに三権分立で分けられていたはずですよね?

 

冷静に考えれば、何かおかしいな?という感覚は持っていただけるのではないでしょうか。

 

こういう葉書やメールが来たときには、時折、記載されている電話番号に事務所からかけてみます。

 

最近は忙しくて、そんな時間をとることはできないのですが過去の経験をお話しますね。

 

こんなやりとりになります。

 

私:「訴訟最終告知って葉書が来たのですが、そちらが担当ですか?」

相手:「はい。そうです。」

私:「これはどういうことでしょうか?」

相手:「お客様。最近、インターネットで何か良く確認しないでクリックしたことはなかったでしょうか?」

私:「(ビックリした感じで)あったかもしれません!」

相手「その会社から裁判が起こされていて、取り下げの期限が迫っています。」

私:「一体、どうしたらいいのでしょうか?」

相手:「取り下げには、保証金の支払いが必要です。お客様のご住所はどちらになりますか?」

私:「静岡市葵区鷹匠・・・(法律事務所の住所)です。困りました。どうすればいいのですか?」

相手:「今から言う住所にレターパックという方法で30万円を送って下さい。そうすれば、訴訟の取り下げが認められます。住所は、東京都新宿区・・・郵便局留め」

私:「(不審そうに)郵便局留めってどうしてですか?しっかりと送るので、そちらの住所を教えて下さい。」

相手:「いえ、今言った住所で届くので。」

(もう話しても情報を得られないと分かるので、突っ込んでみます)

私:「お金を払えば訴訟って取り下げが認められるのでしょうか?」

相手:「はい。そのようになっています。」

私:「裁判所に、私から何か書類の提出はいらないのでしょうか?」

相手:「・・・いらないと思います。」

私:「『執行官による執行証書の交付』って書いてありますが、これはどういいう意味ですか?」

相手「それは執行官が書類を渡すっていうことです。」

私:「執行官って何をする人ですか?裁判官とどう違うんですか?」

相手:「・・・」

私:「私の所には訴状も、判決書も送達されてきていないのですが、それでどうやって執行できるのでしょうか?」

相手:「・・・担当の者に改めてお電話をさせるようにいたします。失礼します。」

 

もちろん二度と電話がかかってくることはありません。

 

つまり、上の会話の前半部分で引っかかる人からはお金をとり、途中から不信感を出して追及する人は、そこで切り上げるという方法をとっているのでしょう。

 

ちなみに、裁判所から初めて届くのは訴状で、しっかりと封筒などに「静岡地方裁判所」とか、「東京簡易裁判所」と裁判所の名前が書かれ、その裁判所の電話番号も書かれています。

 

このような裁判所から正式な形で送達された訴状支払督促を放置しておくと大変なことになるのは事実です。

 

ですから、もし裁判に関する通知を受け取ったら、書いてある住所や電話番号をインターネットの検索エンジンに打ち込んでみて、裁判所の公式ホームページの住所や電話番号と一致するか確認すると良いと思います。

 

もっとも、「お金を裁判所や法務省に払えば裁判が終わる」という制度は日本にはありませんので、くれぐれもご注意を。

 

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カテゴリー: 消費者の被害

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