急に職務質問されたら対応しなければならないの?~比例原則

最近、ものすごく忙しい時と、ぽっかりと時間が空いてしまう時と差が激しいです。


例えば、半日期日も入っていなくて、提出期限のある書面も無いような時があるんですね。


そのような時は、法律や判例の検討をするようにしています。


今は、以前公務員だったこともあって、興味がある行政法について勉強をするようにしています。


そんな訳で、ブログで「行政と私たち」として行政法に関することを書かせてもらっています。


ずっと行政法だと、読者の皆様も飽きてしまうと思うので、裁判員裁判のお話などもはさみながら、お話をしていきたいと思います。


さて、行政法では「比例原則」という一般原則が言われることがあります。


もともとは、警察の権力を抑制しようとすることを目的に作られたものです。


よくTVや小説で警察官の「職務質問」という行為が出てきます。


これは、警察官が、一定の場合には、職務を行う上で必要な質問を、私たち国民に行うことができるというものです。


でも、私たちの立場から言えば、急いでいる時や楽しく遊んでいる時に、急に止められて一方的に質問を受けたりするのは困りますよね。


そこで、犯罪の予防などの目的のために、必要な最小限度において用いられるべきものとされています。


ここで、目的と比べて、必要でもない手段をとると違法ということになります。


例えば、強盗事件が起きた付近で、通行人から必要な範囲で情報提供を求めることは許されるでしょう。


でも、私たちが、明らかに犯罪とは関係無いのに、高圧的に長時間拘束すると、目的を超えた行為となり違法となります。


このように、警察は目的に比例して、相当な手段をとらなければならないんですね。


この比例原則は、今では、警察だけでなく行政が権力を使う時には適用されとされています。


裁判例としては、次のようなものがあります。


生活保護を受けている人が、福祉事務所長から自動車を運転してはいけないと指示をうけていました。


ところが、その人はその指示に違反して自動車を運転してしまったため、これを理由に生活保護廃止処分を受けました。


確かに、税金から生活保護を受けていながら、そのお金で自動車を運転することには問題はあるでしょう。


でも、それだけで生活保護廃止とまでしてしまうのは、余りにも生活保護法で定める最低限度の生活を保障するという目的から見て重すぎるとも言えます。


そこで、比例原則に違反するとして、この生活保護廃止処分は違法とされたんですね。


比例原則は、行政の様々な許認可の場面でも問題になってきます。


ですから、行政側の立場に立った場合には、目的に比べて処分が重すぎないかを慎重に考えていかなければならいと思います。


カテゴリー: 行政と私たち

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