時効なんかに負けないぞ!

今回は、消滅時効に対する対抗手段のご説明です。


お金を貸した方は、消滅時効の進行に対してどのような手段をとるのが良いのでしょうか?


まず、一番簡単な方法は、「気持ちだけで良いです。100円でも返してもらえますか。」といって、一部の返済を受ける方法です。


時効には「時効の中断」という制度があります。


それは、時効の進行がストップしてゼロに戻るという制度です。


その時効の中断の事由の一つとして「債務の承認」という制度が定められています。


100円の支払いは、この債務の承認にあたるんです。


お金を借りていなければ返済もしませんから、たとえ100円でも借金の一部を返済するということは、借金の存在を認めていることになるんですね。


その他には正攻法としては、裁判を起こすことがあります。


訴えを提起して、裁判所で勝訴判決をもらえば、時効が中断して、判決期日から10年間は時効で消滅しません。


これは、裁判所という公の機関が、権利の存在を確定したので、その判断を尊重しようとするものです。


では、あと1週間で時効期間が経過するという緊急の場合はどうしたらよいのでしょうか。


こんな短期間では、弁護士を探して、訴訟を起こしてもらうのに間に合いません。


このような場合は、「催告」という制度が定められていて、相手に支払の請求をするだけで時効の進行を6ヶ月間待ってくれます


その間に訴訟の準備をすれば良いのです。


この支払の請求は、後で証明できるように内容証明郵便(配達証明付)で行うのがベストです。


内容証明郵便とは、郵便局で、どのような内容の書面をいつ相手に届けたか証明してくれる郵便です。


ですから、後から「郵便なんか届いていない」などという争いになりにくいんですね。


ただ、これは緊急の場合の措置ですから、6ヶ月ごとに内容証明郵便を送っても、時効期間を待ってくれるということはありません。


最初の内容証明郵便を送った後、6ヶ月以内に訴訟を起こすなどの手続が必要です。


良く、「飲み屋のツケは、年に何回か請求書を送っていれば時効にならない」と聞きますが、単なる都市伝説で、正しくはありませんのでご注意を。


なお、飲み屋のツケは、時効期間は何と1年という短期です。


ですから、ツケで飲ませてくれるお店は、相当そのお客さんを信頼しているということで、感謝しなければなりませんね。


カテゴリー: 日常生活の法律問題

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